Cat in the Red Boots


物語の始まりは魔法学校の宝物庫から“レッドブーツ”が盗まれたことから始まります。
落ちこぼれ3人組の目を盗んで宝物庫に入ったネコは人間の女の子になって出てきます。なんと魔法のレッドブーツの力で人間に変身したのです!
3人の生徒たちはレッドブーツを取り返そうとしますが、ネコはすばしっこく捕まえられません。やがてネコが逃げ込んだのは一軒の粉引き小屋でした。

粉引き小屋には3人の兄弟がいました。父親を亡くした兄弟はそれぞれ粉引き機、ロバのタケゾウ、日記帳を相続していました。日記帳を大切にしている末っ子のトーマのもとに現れたネコは追っ手から逃げるため一緒に旅に出るように誘います。ネコの追っ手に家の中をめちゃくちゃにされたり日記帳に物語を落書きをされたりしたこともあって、引きこもりだったトーマはノラ(ネコ)と一緒にお城のある都に行く旅に出ることにしました。

お城ではプリンセスグレーテルの結婚相手選びが話題になっていました。相手は自分で決めたいグレーテルに対し、母親の違う兄・プリンスヘンゼルはグレーテルとの結婚相手に立候補したのでした。

ノラは川で溺れそうになっているところを人間の男の子に助けてもらったことがありました。けれどいくらお礼を言ってもネコの言葉は通じません。だからノラは「王子」と呼ばれたその男の子に会ってお礼を言うために人間になったのでした。ただし本当に人間になるという夢を叶えるためには月が同じ形になるまでつまりひと月の間、レッドブーツを履き続けなければならないのでした。

やがて都についたトーマとノラ。群衆のなかにはお忍び中のグレーテもいました。そのグレーテルはチンピラに絡まれているところを助けてくれたトーマに一目惚れ。機転をきかせたノラはトーマを公爵に仕立て上げ、花婿決定戦H-1グランプリへの出場を表明するのでした。

H-1グランプリで優勝するために稽古に励むトーマ。そんなトーマを応援しながら別の気持ちも生まれつつあるノラ。それでもトーマのためにカンフーの使い手たるノミで更なる特訓を続け、トーナメントに挑むのでした。

H-1グランプリ準決勝を前にヘンゼル王子の母・ラプンツェル妃のもとに落ちこぼれ生徒3人組が現れます。トーマが強いのはセコンドについているノラの力・ノミのせいだと進言しますが、ノミ対策スプレー・ドラゴンの吐息をかけられるだけで追い返されてしまいます。ラプンツェルには別の企みが浮かんでいるのでした。

その頃トーマたちは控え室に戻り、間違えて休んでいるマオ老師に会います。不思議な勝ち方をするマオを見た目で軽くあしらい、自分の控え室に戻るように追い出します。そこへグレーテルが応援にきます。なんとしてもH-1グランプリで優勝し、お姫様である自分の運命とともに戦ってほしいと。口づけを残して。

トーマとグレーテルに気を遣って外に出ていたノラの元に落ちこぼれ3人組が現れます。いつものようにノミで追い払おうとしますが、スプレーの力で次々とノミが死んでしまい捕まってしまいます。これでレッドブーツを取り戻せると思ったのもつかの間、ラプンツェルとヘンゼルがやってきてノラを引き渡すように言います。グレーテルの身代わりとして竜王の生け贄に差し出すためにー。ラプンツェルは実はグレーテルを捕まえるために竜王から使わされた半竜半人の使者だったのです。
奇しくもここで初めて王子と対面したノラ。子猫を助けたことはないかと尋ねますが、王子の記憶にはありません。ショックを受けたままノラは身代わりにされてしまいます。

一方H-1グランプリは準決勝第一試合、ヘンゼル王子vsマオ老師が始まります。しかし、マオ老師は実は竜族の王でいくらラプンツェルが力を使ってもかなう訳もなく、ヘンゼルは負けてしまいます。また生け贄が身代わりだったことも見破られ、裏切り者としてラプンツェルは殺されてしまいます。さらに力づくでグレーテルをさらって行こうと国王たちも殺してしまいます。そこに本来あるはずの決勝戦を挑むトーマでしたが、一太刀浴びせるのが精一杯でとても相手になりません。

粉引き小屋に戻ったトーマ、ノラ、そしてノラが助けた落ちこぼれ3人組とヘンゼル王子。
傷を負ったトーマは深い眠りに落ち、幼い頃の夢を見ていました。それは日記帳に書かれた物語の世界“王子”に憧れそう呼ばれていた頃、川で溺れかけていた子猫を助けた夢でした。ノラはその夢を魔法の双眼鏡で覗き、自分を助けてくれたのがトーマだと初めて知りました。
なんとかトーマの力になりたいノラですが、トーマはノラが実はネコで騙されていたことやのせられて物語の主人公気取りになっていたことに気付き、グレーテルを助けに行かないと言ってしまいます。仕方なくノラは物語を完成させるために一人で竜王の所に行くことにしました。
しかしそれを見ていた生徒たちはノラがずっとトーマの看病をしていたことや実はノラが会いたかったのはヘンゼル王子ではなくトーマだったということを伝え、一緒に竜王退治に向かうのでした。

竜王がグレーテルを食べようとしている所に、ある国の使者に扮したノラが入り込みます。なんとかやっつけようとしますが、あと一歩の所で立場は逆転してしまいます。そこにヘンゼル王子とトーマが助けに入り、まずはグレーテルを救い出します。そして竜王の手下たちをやっつけ竜王と一騎打ちになったとき、汚れなき姫の血を飲むことで永遠の命を手にするという目的を達することはもはやできないとトーマは言います。ショックを受けた竜王はトーマだけは許さないと本気になり殺そうとします。しかしノラが自分の履いているレッドブーツを渡すからこれで夢・永遠の命をかなえたらいいと差し出したので、トーマの事などどうでもよくなります。トーマは自分の命は助かったもののレッドブーツは一度脱いでしまうと二度と魔法が効かなくなるので、ノラがネコに戻ってしまったと悲しみます。その横で意気揚々とレッドブーツを履いた竜王は何故かどんどん弱っていきます。そしてその隙にトーマは竜王を倒してしまいました。

なんと実はノラがレッドブーツを履いてからひと月が経っていたので、レッドブーツはその力を失い今は100年後に力が戻るように履いた人のエネルギーを吸い取る恐ろしい悪魔のブーツに変わっていたのでした。

やがてトーマの計らいでうまく持ち上げられたヘンゼルはそれを信じたグレーテルとともに新しい国づくりに向かうのでした。落ちこぼれ3人組も結果的には竜王を倒し、レッドブーツも取り戻したので退学処分は免れました。落第は決定してしまいましたが。
残ったトーマと本当に人間になったノラは次の物語を描くために旅にでるのでした。


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